容姿・経歴・その他メモ

身長

155cmほど

髪

白と紫

瞳

赤闇

肌

白

経歴

純潔である
師と呼べる人物がいる
大きな嘘をついている（いた）

「竜皇国ことアルダハーク皇国から、このハザマの里へ使者として参りました。私の名はクローレス。クローレス・キルシュヴァッサー……お好きなようにお呼びください」
「魔神を操る召異魔法、そして騎竜の業で、貴方達を支えましょう。大した戦力ではありませんが、私に出来ることがあればなんなりと」
「使者として情けない話なのですが……世間知らずの自覚があるのです。申し訳ありませんが、無知ゆえにご迷惑をおかけしてしまうことがあるかもしれません」
「竜ですか。この子の名はウルオーン。竜皇国から預かっている幼竜でして、それはそれは愛い……愛らしく素直な子にございます。興味があるのであれば……竜の言葉、良ければ通訳致しましょう」
「迫り来る災厄を前にして、立ち向かえるものばかりではありません。それでも立ち向かい、傷つきながらも今を守った者たちを、私は良く知っています。……皆、誇り高き竜の国の英雄です」



　白と紫の混ざる美しい髪を靡かせる、赤闇の瞳を持つ竜の使者の女性。
　クローレス当人の強い希望もあり、竜皇国からの「使者」として、ウィスタリア・ソレイアードら竜皇国の者たちから送り出され、ハザマの里に訪れた。

　得意としているのは『召異魔法』と、竜皇国から預かっている幼竜、ウルオーンとの連携である『騎竜術』。
　当人は「自分はあくまで使者であり、英雄ではない。戦力としてはあまり期待しないでほしい」とは言っているが、戦いぶりは熟達したそれであり、竜騎士にも遅れは取らない。
　勿論、実力が足りていないからと逃げるようなことはしない。あくまで力が足りていないのは、「英雄」と比較しての話である。

　努力家であり、ハザマの里にも好意的で礼儀作法もしっかりしているものの、(当人曰く「世間知らず」で、）たまにどこか抜けているような印象も受ける。
　当人曰く、一人でいる時や、幼竜ウルオーンと共にいる時は少し「素」が出てしまうとか。
　召異魔法の心得からか、その立場からか、戦闘中には鋭い剣のような一面が漏れることも。

履歴

身長

155cmほど

髪

銀

瞳

桜色の竜瞳

肌

白

経歴

純潔である
師と呼べる人物がいる
大きな嘘をついている（いた）

「"忘霊姫"にして、アルダハーク皇国元皇女、"天竜"カイルスの娘――――"桜竜"スリーズ。それが私の真名だ」
「過去とは、現在と未来の礎だ。現在を支える存在であり、未来を侵す存在であってはならない。……それが『忘れられたモノ』であるなら、猶更だ」
「『忘れられていたカイルスの娘』という情報は、竜皇国に要らぬ波を生む。……次期竜皇を期待された"スリーズ"という竜皇族は、知られぬほうが国のためとなろう」
「ウルオーンよ。そなたはまた随分と大きくなったな。幼い姿も愛いものだったが、こちらも美しい……ううむ、どちらも善いものだ」



　クローレス・キルシュヴァッサー。
　召異魔法を得意とし、魔神や蛮族について深い知識を持つ竜の使者。
　その正体は、二代目竜皇、"天竜"カイルスの娘にして、"忘却の王"によって数千年情報を奪われ続け"忘霊姫"と化した竜皇族、スリーズである。


　スリーズは、"忘霊"の中で唯一ラクシアに遺ることが出来た。現代に帰ることが出来た。
　たった一人だけ、自分たちが忘れられた未来の故郷に帰ってくることとなった。生き残り、死にぞこなったのだ。

　"永焔"の力があった。星座の国の小神と神剣の加護があった。剣士ガイストが守り続けた。"忘霊"と化してなお、かつてのスリーズの部下たちが願った。竜皇カイルスが死の瞬間まで、忘れた何かを思い続けた。

　様々な人々が、スリーズという姫を愛し、生かした。
　もう剣を取らなくて良い、自由に生きろと告げるように、彼女の力も失われた。

　しかし、スリーズは、そんな人々を守りたくて戦っていたのだ。

　人々の穏やかな日常を、魔神に侵されぬ日々を、
　人を守るため共に戦った戦士達を、己が愛した竜の国を、人々が重ねた歴史を。

　彼女は何一つ守れず、ただ一人守られた。


　スリーズは、傷ついた。夢も、歴史も、仲間もすべて失った。
　それでも折れなかった。彼女は誇り高き竜であり、人と竜を愛した竜皇族だったから。

　確かに、辛く、苦しく、悲しい。あの日憧れた、母のような竜皇には成れない。この世界に、"スリーズ"は必要ない。
　力も失い、分かち合えるものもいない。平和な景色を見せたかった人達はもういない。


　「――だが、それでもこの場所は、私の愛した竜皇国だ」
　「私がいなくとも、私が要らなくとも、母上が守ってきた、美しい竜皇国だ」
　「"創炎"が、"永焔"が、『善き国にしようと頑張った者たちが、善き国にした』――誇り高き竜皇国だ」

　「イチから……いや、ゼロからでいい。私に為せることを為す」
　「いずれ彼らが輪廻して、この地に生まれる頃には、今よりもっと"善い"時代にしてみせよう」


　……力を失っても、自由に生きろと言っても、こうして人を守るために動いてしまう。
　傷だらけでも弱音を吐かず、人を救うためと茨の道を進もうとしてしまう。

　彼女は"天才"ではない。"天"の才を持たず、"天竜"に届くような存在ではない。
　だが、かの竜皇桜のように、人々を愛し、人々を守る誇り高き竜皇族だ。

　こんな人物だからこそ、だったからこそ。
　彼女は、『スリーズ姫』は、『クローレス』は――――愛され、生かされ、今を生きているのだ。

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